私の母は91歳、私は70歳。現在、母を自宅で介護しています。
最近、母の記憶や日常の変化に気づくことが増えました。
「これは年齢なりの“ぼけ”なのか、それとも認知症の始まりなのか?」
迷いながら過ごす日々の中で、母と向き合うなかで大切だと感じたのは、本人の“意識”です。
今回は、介護の現場で見えた「ぼけ」と「認知症」のあいだのグレーゾーンと、
本人の意識が日常を支える力についてお話します。
ぼけと認知症の違い
母の日常の変化の中で、薬を飲んだか忘れてしまうことや、話したことをすぐに忘れてしまうことがありました。
これは、年齢なりの「ぼけ」なのか、それとも「認知症」の入り口なのか迷う瞬間です。
一般的に「ぼけ」は、一部を忘れても思い出せることが多く、日常生活への影響は軽微です。
一方「認知症」は、体験そのものを忘れてしまう特徴があります。
母の場合は、医師に相談し薬の管理を見直すことで落ち着いた日常を取り戻しています。
介護の現場で感じる「ゆらぎ」
母の受け答えは日によって変わります。
ある日は明るく昔話を語り、別の日には大事なことを忘れてしまう。
この“ゆらぎ”が続く中で、私は母の状態を受け入れ、見守ることが大切だと感じます。
ゆらぎのある日常だからこそ、母の小さな変化や努力に気づくことができます。
「今日はよくできたね」と声をかけたり、少し工夫するだけで、母の自信や安心につながります。
本人の意識が支える日常
母はときどき「私、ぼけたくないの。迷惑をかけたくない」と言います。
その言葉から、認知症の進行には本人の意識が大きく関わっているのではないかと感じます。
母は不安を感じても、メモを取り、確認を繰り返しながら工夫しています。
その努力は、日常を保ち、生活を支える大きな力となっています。
私も、その意識を尊重しながら寄り添うことで、母の自信を支えることができます。
「母が変わったかも」と不安になるとき、まずは落ち着いて観察してみましょう。
年齢なりの変化かもしれませんし、本人の意識が日常を支える力にもなります。
本人が「まだできる」と思えるようにそっと支えることで、
介護する人もされる人も、穏やかな時間を持つことができます。
この気づきを大切に、日々の暮らしに寄り添っていきましょう。
