健康管理シリーズ 母のモチベーションを守ることと、自分をいたわること

将来を考えて生きるー問いと歩み

母の気持ちに寄り添いすぎて、疲れ切ってしまった日々

母の体調は揺れ動きが大きく、時には想像もしなかった言葉を口にすることもありました。
ある日、トイレの後始末が自分ではできなくなった母が、ぽつりと
「もう食べなければいいんだ」
と言ったことがあります。

その瞬間、胸がぎゅっと締めつけられました。

母の言葉には、
「迷惑をかけたくない」
「これ以上つらい思いをしたくない」
そんな思いがあふれていたのだと思います。

私はその言葉に大きく揺さぶられ、
母のつらさだけでなく、自分の心も深く疲れていたことに気づかされました。

介護は体力以上に、
相手の気持ちと向き合い続ける「心の疲れ」が一番こたえる
この出来事は、そのことを強烈に感じた場面でもありました。

自分を休ませることは、決して『わがまま』ではなかった

当時の私は、自分の時間を持つことに後ろめたさを感じていました。
「自分だけ休むなんて、母に申し訳ない」と。

でもある日、ふと気づいたのです。
少し休んで心が整った日の私は、母にもっと優しく接することができていました。
逆に、疲れ切っている日は、どんなに頑張っても笑顔どころかイラつきさえ隠せなかった。

このことが、まさに
「自分をいたわることは母のためでもある」のだと実感しました。

いたわりは、余裕ができてからするものではなく、
余裕がないからこそ意識して持つもの。
介護を続ける力は、自分を大切にするところから生まれるのだと思いました。

介護保険を使うことは、『弱さ』ではなく『前向きに生きる力』

そんな私たちを支えてくれたのが、介護保険サービスでした。

母は要介護2の認定を受け、デイサービスを週3回利用できるように。
そのおかげで母は、
「今日はデイサービスの日だね!」と
以前より明るい表情を見せるようになりました。

外で話す相手ができる。
入浴を手伝ってもらえる。
小さな成功体験が増えて、母自身が嬉しそうに帰ってきます。

私にとっても、この時間は大きな休息でした。
心が軽くなり、気持ちに余裕が戻ってくる。

介護保険を使うことは、
「自分に甘えること」ではなく、
「母のモチベーションを守る手段」だったのだ
と今でははっきり言えます。

母の前向きさを守るために、まず自分の心をいたわる

介護の本質は相手の生活を支えること。
でもそのためには、支える側の心身が安定していることが欠かせません。

私が意識しているのは、ほんの小さな気分転換です。

  • 散歩をしに出掛ける

  • ストレッチで体をほぐす

  • 好きな音楽を流す

  • 温かいお茶をゆっくり味わう

こんな小さなことであっても、続けるほど心が軽くなり、
母への接し方も柔らかくなっていくのを感じました。

自分を整えることは、母の安心にもつながる。
介護は、”二人のモチベーション”を両方守っていくことなのだと思います。

まとめ:母と自分、その両方を大切にしていく介護へ

母をいたわることと、自分をいたわること。
どちらか一方だけでは、介護は続けられません。

介護保険を上手に使うことは、
母にとっては前向きに過ごす力に、
私にとっては心を整える余裕に。

これからも母のモチベーションを大切にしながら、
自分自身も無理なく健やかに過ごせるよう、
小さな「いたわり」を積み重ねていきたいと思います。