■ 母の介護で気づいた「心の疲れ」の大きさ
母の介護をしていた頃、私は自分の体調よりも「母の変化」をいつも優先していました。
体の疲れよりも、実は「心の振り回され方」のほうが何倍もこたえていたのだと、今振り返ると、そう実感します。
母は元気な日もあれば、急に気持ちが落ち込み体調を崩す日もある。
その度に私は一喜一憂し、「今日は大丈夫だろうか」「また具合が悪くなるのでは」と緊張し続けていました。
気づけば、母の状態よりも、自分の心のアップダウンが大きくなり、精神的にすり減っていたのです。
介護は、される側だけでなく「する側の心」も深く揺さぶられることを身をもって知りました。
■ 自分をいたわることは、意外なほど難しい
よく「介護する人こそ休むべき」「自分のケアが大切」と言われます。
その通りだと頭では分かっていても、実際にはとても難しいものでした。
母の状態が気になって休むに休めない。
一息つこうとすると呼ばれ、気づけば疲れが増している。
そんな日々が続き、「自分をいたわる」という発想さえ薄れていきました。
そこで気づいたのは、
『いたわりは余裕があるときにするものではなく、余裕がないからこそ意識して持つもの』
ということでした。
■ 健康寿命を考えるうえで見落としがちな「心の役割」
日本では、平均寿命と健康寿命には約10年の差があります。
つまり、「元気で自分らしく過ごせる期間をどう延ばすか」が本当に重要になってきます。
食事・運動・睡眠といった身体的な要素が注目されがちですが、
私は介護を通して “心の状態” が健康に与える影響の大きさ を痛感しました。
心が疲れると、体も不調を訴える。
心が沈むと、行動も消え、生活が崩れやすくなる。
健康寿命には、身体のケアと同じくらい、
心を整え、心を守ることが欠かせない。
その大切さを、介護が教えてくれました。
■ 小さな習慣で「いたわりの感覚」は戻ってくる
では、どうすれば心をいたわり続けられるのか?
私が当時たどり着いたのは、ほんの小さな実践でした。
-
深呼吸を一回して気持ちを整える
-
お茶を一杯、ゆっくり味わう
-
「今日はよくやってるよ」と自分に声をかける
どれも特別なことではありません。
しかし、この【小さなひと手間】こそが、心の疲れを防いでくれました。
いたわりは、時間がある時にするものではなく、むしろ余裕のないときほど、
その小さな積み重ねが心の回復力になる のだと知ったのです。
■ 未来の自分を支える「いたわり」という健康管理
介護から学んだ「いたわりの感覚」。
これは今、シニア世代になった私自身の健康管理に欠かせない視点になっています。
体を鍛えること。
生活習慣を整えること。
そして、心をいたわること。
この三つが揃って初めて、未来の自分を支える力になるのだと思います。
今では、こうした気づきもまた「私の大切な経験」であり、
これからのWebの世界で価値になる“個人の知恵”の一つなのかもしれません。
読んでくださったあなたも、今日ほんの一瞬でも「自分をいたわる時間」を持ってみてください。 その小さな積み重ねが、きっと未来のあなたを支える力になります。

